【香川 房前漁港】知る人ぞ知る穴場、海へと続く線路

絶景・自然

海の底へ…

全国各地に「海へと続く線路」は存在するが、高松市の南東部に位置する牟礼町にもそんな海中線路が存在する。

筆者が訪れたときはJRの讃岐牟礼駅から歩いたが、海中線路自体は琴電の房前駅の目の前にあるため訪れるときは琴電を使うのが楽である。

JR讃岐牟礼駅と琴電八栗新道駅は隣り合っているため、乗り換えることもできるが距離としては約1.4kmなので散歩がてら歩くのも良いだろう。

散歩中に見つけた手で遮断機を押すタイプの踏切。琴電にはこんな踏切がちょこちょこある。

海中線路までの道中にある「道の駅源平の里むれ」に保存されている琴電335号。かつて琴電を走っていた車両だそうで、製造は1926(大正15)年。およそ100年前の電車とは思えないほど綺麗な状態で残されていた。

房前漁港に到着。

手前にあるのが例の海中線路である。

大分や愛媛の海中線路ほど有名ではないが線路の錆がいい味を出しており、枕木が等間隔で設置されているため本物の鉄道の線路のように見える。こここそ「知る人ぞ知る名スポット」である。

『千と千尋の神隠し』に海中線路が出たことで人気になり、有名な海中線路スポットは観光客でごった返してなかなか写真を撮れないこともあるが、ここでは独り占めすることができた。有名スポットではなくこういう場所を巡るのが一番楽である。

海中線路は元々は船を海に入れるために作られた線路であり、全国の漁港に造られているが、この場所のように等間隔で枕木が設置されているのは珍しいらしい。確かに、三重県の菅島にあった線路は枕木がなかったため枕木のある海中線路は珍しいのかもしれない。

菅島の海中線路 枕木がない

愛してやまない『千と千尋の神隠し』の世界感を感じられる。

帰りは房前駅から琴電に乗るつもりだったが、目の前の房前駅から乗るよりも一つ先の原駅から乗れば眼前に広がる海を電車から眺めれると思いつき、原駅までてくてく。

上の写真は房前駅から原駅までの間で撮った一枚。この電車はかつて名古屋の地下鉄で走っていたそう。琴電は中古車を譲り受けて大事にする、ということをよくやっており、昭和レトロ好きにはたまらない。

原駅から乗車。最高の車窓。

琴電房前駅〜原駅の区間は讃岐平野に広がる琴電全路線の中で唯一海のそばを走る区間で、琴電随一の絶景車窓を楽しむことができる。房前の海中漁港から高松方面へ戻る時、房前からそのまま乗ってしまうのはもったいない!

アクセス

所在地:〒761-0123 香川県高松市牟礼町原

〔電車〕

JR高徳線 讃岐牟礼駅から徒歩約20分

琴電志度線 房前駅から徒歩すぐ

〔車〕

高松市内から下道で約30分

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