【大分 志高ロープウェイ立石山駅跡・廃リフト】郷愁薫る山奥の廃ゴンドラ

廃墟

志高ロープウェイ・リフトとは

かつて別府ラクテンチの裏山の山頂、志高湖の湖畔に志高ユートピアという遊園地があった。開園は1968年(昭和43年)で、ホテルや多数のアトラクションを備えており、西日本唯一の本格的レーシングカートや約2キロのコースを駆け抜けることができるゴーカートが目玉だった。

麓のラクテンチからはロープウェイとリフトで結ばれ、多くの人で賑わっていたが、時代の流れには勝てず惜しまれながらも2003(平成15年)に閉園。この志高ロープウェイとリフトは1998(平成10年)にユートピアの閉園に先立ち、役目を終えている。

志高ユートピアの建物は近年解体されてしまったもののロープウェイとリフトは放置されて今も残っている。

遺構に辿り着くには森の中を突き進んでいかなければならず、非常に過酷である。

ボロボロのリフト

すっかり色褪せてしまった「のりば」を示す看板。

鉄は錆び、塗装の剥げたリフトが残る。

およそ30年という時間がリフトを自然に還してしまった。

浮くことに疲れてしまったようだ。

当時の注意書きが残る。


ロープウェイ立石山駅跡

どれだけの子どもが期待に胸を膨らませてこの階段を駆け上がったのだろう。

テラス跡?

自販機が残っていた。

売店跡。なぜか大量のストローが散乱。

卓球台?

ここから入るらしい。

かつてはここに「ロープウェイのりば」と書かれた看板があったのだろう。

ロープウェイのみの利用もできたようだが、ロープウェイのみ利用したい人はどうやって立石山駅まで来ていたのだろうか。当時はここまで登る道があったのかもしれない。

ゴンドラが残っている。

ゴンドラ自身の重みにより沈みゆくゴンドラ。

近くに寄ればその沈み具合がわかる。あと何十年か経てば完全に沈んでしまうだろう。

「いらっしゃいませ ありがとうございます」

この看板に送り出される人はもういない。

ロープウェイの運転室から見た光景。

乗車券販売報告書が落ちていた。

ロープウェイを動かすのに必要な設備もそのまま残されていた。

洗濯機まで残されていた。

ちなみに下からゴンドラを眺めることもできる。


アクセス

別府駅から登り口まで約4km

ラクテンチ乙原ゲートの裏、乙原の滝とは反対方向へ向かい、急な坂道を登っていく。

謎の鳥居が見えたら向かって左の斜面を駆け上がる。道なき道だが、必ずそこに希望はある。

駆け上ったらすぐ廃屋が見えるが、そのまま先に進む。するとリフトの駅が現れる。

このリフトに沿って山を登っていくとロープウェイ立石山駅に辿り着く。



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